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カンナビノイドは、カンナビスサティバ(麻)から分離される自然に存在する化合物です。カンナビノイドで最もよく知られたものとして、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)とカンナビジオール(CBD)の2種類があります。THCは「ハイ」になることに関係する大麻の精神活性成分です。THCとその派生物について入手可能な情報は豊富にありるので、このブログは、あまり知られていないカンナビノイドについて、科学論文で議論されている主要な薬効、その化学構造に対する見識を深めることに焦点を当てています。
CBDを含む市販製品は大幅に増加しています。オイルや美容およびスキンケア製品、治療薬、飲料、チョコレート、グミ、そして犬のおやつまであります。本ブログは、このような製品を推奨するものではありません。大麻は米国の連保法のレベルでは違法であり、スケジュールクラスI薬物であることに注意することが重要です。しかし、一般に消費されている商品は主に「栄養補助食品」として販売されているため、食品医薬品局(FDA)の承認を受ける必要はありません。そのため、人間の健康への影響を理解することが非常に重要になってきます。
カンナビノイドの研究動向
としては、モデルとなるカンナビノイドとしてカンナビジオール(CBD)を使用してカンナビノイドの治療的展望に関する現在の研究内容を探索すると、CAS SciFindernのクイック検索で5000件足らずの引用が見つかります。

この結果を詳しく見ていくと、人を対象とした臨床研究の文献は200件未満しかなく、前臨床研究(動物、in vivo、in vitro、ADMEおよびin silico)の結果も550件未満であることがわかります。これはおそらく、製薬会社、化粧品メーカー、栄養剤関連企業、およびその他の企業が人類の利益のためのカンナビノイド研究を進める機会を表していると言えます。
カンナビノイドはどのように私たちの体内に吸収されるのでしょうか?
主に、吸入、舌下、経口、外用の4つの投与経路に分けられます。
- 吸入
- 舌下
- 摂取
- Topical
この結果を詳しく見ていくと、人を対象とした臨床研究の文献は200件未満しかなく、前臨床研究(動物、in vivo、in vitro、ADMEおよびin silico)の結果も550件未満であることがわかります。これはおそらく、製薬会社、化粧品メーカー、栄養剤関連企業、およびその他の企業が人類の利益のためのカンナビノイド研究を進める機会を表していると言えます。カンナビノイドはどのように私たちの体内に吸収されるのでしょうか?主に、吸入、舌下、経口、外用の4つの投与経路に分けられます。最も一般的なカンナビノイドの使用方法は、植物素材の喫煙と、カンナビノイドオイルの蒸気を吸入する方法です。カンナビノイドが肺に入ると、直ちに吸収され、迅速に体外に排出されます。吸入は、大麻を使用する際に好まれる方法です。
もう一つの投与経路である舌下ですが、カンナビノイドを含む油またはチンキ剤を舌下に含むことで血流に直接吸収されます。この方法は迅速で、長時間効果を持続させることができます。カンナビノイドは経口摂取も可能です。人体は食用カンナビノイドを代謝しますが、望ましい効果が得られるまでに長い時間がかかる可能性があります。また、カンナビノイドはクリーム、ローション、スプレー、パッチ、軟膏など局所用剤としても使用できます。筋肉痛や皮膚疾患などの治療を受けているような人に好まれる吸収方法です。この場合カンナビノイドは皮膚から血流に直接吸収されます。
カンナビノイドでは THCが最も有名ですが、CBD、CBG、CBN、CBCなど向精神作用のないカンナビノイドの化学構造とその効果を詳しく理解することで、新たな製品の情勢に関する洞察が得られます。
カンナビジオール(CBD)
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THCの次に最も有名なカンナビノイドは、おそらくカンナビジオール(CBD)です。CBDはアサから直接得られ、向精神作用はありません。CBDの合法性をめぐる状況は常時流動的であり、米国の各州におけるCBDを規制する法律は常に変化しています。ハーバード大学医学部は、CBDが不安神経症、不眠症、慢性疼痛、関節炎、依存症の治療に使用できると認識しています。特筆すべきは、CBDが重症小児てんかん性疾患を治療するFDA承認薬の成分であるということです(例:エピジオレックス)。CBDの主な副作用は、吐き気、倦怠感、神経過敏です。CBDを含む製品はFDAの規制対象ではないため、不純物があったり用量が不明だったりする可能性があります。十分に注意して、常に信頼できる供給元からCBD製品を購入してください。
カンナビゲロール(CBG)
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CBGは1964年に発見されましたが、大麻植物における含有濃度が非常に低いため、CBDやTHCよりも使用頻度が低くなっています。CBGは人体のカンナビノイド受容体であるCB1およびCB2との相互作用があります。CBGがこれらの受容体に付着すると、意欲、食欲、睡眠、喜び、痛みに影響を与える神経伝達物質が増加します。また、セロトニンとアドレナリン受容体にも影響を及ぼします。これらの受容体も神経伝達物質を制御するため、CBGは神経伝達物質の増加により「至福」分子と呼ばれることもあります。カンナビゲロールは抗生物質効果があり、眼圧を低下できることが示されています。
カンナビノール(CBN)
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カンナビノールは大麻植物から直接合成されるものではなく、THCの分解により生じる代謝物です。植物素材が酸素に長時間曝されると、THCが分解し、CBNが増加することがあります。CBNは鎮静効果があるため、不眠症に効果があります。CBNの研究はまだ十分ではありませんが、いくつかの研究では、カンナビノールが抗生物質効果を持ち、緑内障を緩和し、食欲を刺激することが示さています。マウスでは、CBNが筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症を遅らせることが示されています。この有望な化合物は、治療用CBNを追求する有望な機会を研究者に与えてくれます。
カンナビクロメン(CBC)
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CBCはCBGに由来し、特に他の抗生物質の治療に耐性のある感染症において、強力な抗菌効果を示します。さらに、ラットを用いた複数の研究では、CBCが神経変性状態(アルツハイマー病)から脳を保護し、脳で新しい細胞の成長を促進する神経保護効果を有することが示されています。
CBCはカンナビノイド受容体とはうまく結合しませんが、痛覚に影響を与えるバニロイド受容体1(TRPV1)および一過性受容体電位アンキリン1(TRPA1)とは結合します。CBCは抗がん作用も示しています。繰り返しになりますが、人を対象とした研究では治療薬としてのCBCに関するデータは多くありません。しかし予備研究で特定された特性は、さらなる研究を促進することになるでしょう。
CBCはCBGに由来し、特に他の抗生物質の治療に耐性のある感染症において、強力な抗菌効果を示します。さらに、ラットを用いた複数の研究では、CBCが神経変性状態(アルツハイマー病)から脳を保護し、脳で新しい細胞の成長を促進する神経保護効果を有することが示されています。CBCはカンナビノイド受容体とはうまく結合しませんが、痛覚に影響を与えるバニロイド受容体1(TRPV1)および一過性受容体電位アンキリン1(TRPA1)とは結合します。CBCは抗がん作用も示しています。繰り返しになりますが、人を対象とした研究では治療薬としてのCBCに関するデータは多くありません。しかし予備研究で特定された特性は、さらなる研究を促進することになるでしょう。
アントラージュ効果:
多くの大麻製品は「フルスペクトル」のCBDを謳っています。つまり、製品にCBDだけでなく、ここで説明した他のカンナビノイドのほか、テルペン、エッセンシャルオイル、そして最大0.3%の(法制化)THCも含まれています。これらのカンナビノイドを相互に組み合わせて使用することで、各化学物質自体の効果とは異なる「アントラージュ効果」で効力と有効性を最大限に高めることができます。あまり技術的な説明はしませんが、提案されているアントラージュ効果のメカニズムでは、内因性カンナビノイド(アナンダミドと2-アラキドノイルグリセロール)の活性を高める外因性カンナビノイドと組み合わされた不活性脂質が関与しています。この分野の研究は新しいものですが、いくつかの研究では、癌、気分障害、不安障害、運動障害、てんかで肯定的な結果が示されています。
将来的な展望と影響:
カンナビノイドは、マリファナとの関連性およびTHCとその誘導体の向精神作用のために、不当な批判を受けている場合があります。法的な懸念により、研究者はカンナビノイド研究の追求を思いとどまらせることもあるかもしれません。しかし、カンナビノイドに関する初期の研究では、単一成分として、および内因性カンナビノイドを活性化することや「アントラージュ効果」により、これらの化合物に潜在的な治療効果が認められ得るという明確なデータが存在しています。このブログでは、よく知られたカンナビノイドのみ取り上げたわけですが、実際は同定された化合物は100以上もあり、それどころか今後さらに増える見込みなのです。願わくば、継続的な研究により、これらのカンナビノイド物質を取り巻く不当な評価が払しょくされ、衰弱性疾患の治療において薬剤としての可能性を最大限に発揮できるようになるでしょう。正当な健康上の利益のためのレクリエーショナルドラッグの研究増加という
新たなトレンドは、カンナビノイドだけに留まりません。LSDやモリー、「シュルーム」などの幻覚剤も、今後うつ病やPTSDの治療薬となるかもしれなくなっているのです。